令和5年8月7日〜10日 
藤井早苗

タイトル
「金魚の大ジャンプ」

テーマ
作品を見た人が夏休みや夏祭りなどの、夏の楽しいイベントを思い出せる
ものを作りたいと考えて、このデザインにしました。
半幅帯を使って花器を作り、帯と花で海底の様子を表現しました。
この金魚ように残りの夏も楽しんで下さい。

花材
アガパンサス
オンシジューム
グロリオーサ
スプレーマム
アスター
ドラセナ
リモニューム

感想
部屋の断捨離をしていた時に、以前着付け教室に通っていた時の小物や着物が出てきました。着付けもフラワーアレンジメントも同じくらい好きで、いつか好きなもの同士を組み合わせて作品が作れたらいいなと思って臨んだ今回の農水省。
華やかな帯を使いたかったので、1月に希望を出したかったのですが、仕事の繁忙期のため断念。余裕のある8月にチャレンジすることにしました。8月のイメージといえば、夏祭り、夏休み、楽しい、猛暑。近年夏は毎年猛暑のため、見た人が涼しさを感じられるもの、夏休みの楽しさが感じられるもの、帯を花器で使うことを決めて、デザインを考えることにしました。
 まず初めに悩んだのがどの帯を使うかということ。涼しいイメージにしたかったので初めは兵児帯という軽い帯を使うことにしていました。水槽を表現したかったため色を白に決め、店に探しに行くことに。ところが白の兵児帯は数が少なく価格も予算オーバーだったため断念し、自分で持っていた紫の半幅帯を使うことにしました。
 帯は夏の和の部分を表現をしたかったので浴衣を着る時の文庫結びという結び方にしました。一本の帯で文庫結びを作るので、リボンの部分をどれくらいにするのか、またその長さによって周りを巻いている帯の長さが決まってきて、周りの帯の部分と文庫結びの部分の調整に苦戦しました。また帯を引き立てるためにはどのようなデザインにするか何度もデザインを検討しました。最終的には帯をワイヤーでとめたり、縫ったりして、海底のイソギンチャクのようなデザインをイメージして仕上げました。
 金魚は初めは赤い花を使って表現することを考えていましたが、金魚だと伝わりにくいため折り紙で表すことに変更しました。和柄の折り紙など試しましたが、結局シンプルな赤が一番引き立つ色だったためそちらを採用。花材選びでは、真夏で花材が限られている中から金魚の赤と帯の紫、ピンクが引き立つような色を考えることが難しかったです。グリーンの色も緑だとイメージに合わないので赤紫のような花材にし、金魚と帯が引き立つような作品になりました。
 生け込みの当日は外国人も多く、帯と折り紙の部分に興味を持って作品を見てくれる人がたくさんいました。この作品を作り上げる中で多くのアドバイスを頂いた中川先生には大変感謝しています。この作品を通して感じたことは、やろうと思ったデザインは表現出来るということです。これからも自分が考えたデザインを表現することを楽しみながら、様々な作品を作っていきたいです。

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