テーマ:盛夏への架け橋 渡部有恵
農水省の玄関に、お花を生けてきました。テーマは【盛夏への架け橋】。ギガンジウム、デンファレの紫で梅雨を、ひまわりの黄色で盛夏を、タニワタリの伸びやかな様で変化していく季節を表現しました。また、人それぞれが自分なりの成果を上げることにより、1歩でも先へ進んでいけるよう願いを込めました。 当日を迎えるに当たり、中川先生の下、一度だけ練習の機会がありました。スモークツリーを使いたい、との想いのみで、デザインもテーマも何も無しの状態でした。ところが、唯一決めていたスモークツリーも、6月下旬では手に入るか微妙とのことで、急遽花材選びからの再スタート。何の花材をどう使うか迷いきっているところへ、 『グリーンでオブジェを作ってみては』との、先生の一言が転機となりました。瑞々しいタニワタリを伸びやかに使い、今の季節ならではの使いたい花材をマッチさせ、一つのデザインを完成させることができました。生け込み当日、失敗が許されないとの緊張感の為、オアシスのセッティングから1本目を生けるところまで、通常とは比べ物にならない程の時間を要してしましました。しかし、その後は大好きなお花と向き合い、順調に作品を仕上ることができました。 今回の生け込みに当たり、仕事として生け込みをする為の準備、心得等、多くのことを中川先生から教わることができました。生け込み終了後には、ランチをしながら育児相談に乗って頂いたり、先生の経歴を詳しく教えて頂いたり。生け込み以外の部分でも、貴重な時間を過ごすことができました。振り返ってみると、先生に出会って早10年。サンデーモーニングの装花に魅かれたのがきっかけでした。常にパワフルでアグレッシブな先生の下、今回のような貴重な体験をさせて頂くこともでき、本当に感謝しています。私なりに、ひとつの成果を上げ、橋を一つ渡れた気がします。